くるま裏話


1級工簿・原価

総合原価計算2

仕損と減損2

工程別原価計算2

部門別原価計算2

標準原価計算2

連産品

配合・歩留差異

原価予測

全部原価計算の損益分岐点

直接標準原価計算差異分析

多種類製品のCVP分析

活動基準原価計算

差額原価収益

差額原価収益
問題集


ライフ・サイクル
コスティング


商業簿記索引工業簿記索引

全部原価計算の損益分岐点

  ここでは、2級の復習、全部原価計算の損益分岐点、経営レバレッジ係数、と雑多な内容をやります。
  まず、下記のデータから直接原価計算による営業利益を求めます。当期販売量が書かれていないので、期首製品棚卸高+当期生産量−期末製品棚卸高、で求めると4,600となります。当期の貢献利益は、4,600×5,000、で2,300万となります。固定費1,700万を差し引くと営業利益は600万となります。ここから、全部原価計算の営業利益を求めるために固定費調整を行います。標準固定費配賦率が、960万÷4,800、で製品1個当たり2,000なので、期首製品棚卸高に含まれる固定製造原価は、2,000×500、で100万。期末製品棚卸高に含まれる固定製造原価は、2,000×700、で140万。全部原価計算の営業利益は、600万+140万−100万、で640万。
  直接原価計算による損益分岐点は、固定費1,700万÷貢献利益5,000、で3,400個。安全余裕率は、(4,600−3,400)÷4,600、で26.1%。
  全部原価計算の損益分岐点は以下の公式で求めます。

  当期生産量が標準生産量だとしたら、標準固定費配賦率は、960万÷4,800、で製品1個当たり2,000となります。これを公式に当てはめて解くと2,467個となります。安全余裕率は、(4,600−2,467)÷4,600、で46.4%。
  経営レバレッジ係数は、基準時に比べ販売量が変化した時、営業利益はその何倍変化するかを表す指標です。これを求めておくと予定利益の計算が簡単になります。経営レバレッジ係数は固定費の多い製品ほど高く、固定費がゼロだと1になります。計算法は製品1個当たりの貢献利益を1個当たりの営業利益で割ります。以下のデータだと、製品1個当たりの営業利益は、貢献利益5,000−固定費1700万÷4,800、で1,458。よって、5,000÷1,458で、3.43。つまり、販売量が標準生産量から10%増加すると営業利益は34.3%増加するということです。4,800個販売すると営業利益は、、4,800×5,000−1700万、で700万です。1.343を掛けると940.1万となります。実際に10%増加時の営業利益を計算すると、4,800*1.1×5,000−1700万、で940万となります。

原価データ
前期生産量
当期生産量
(標準生産量)
販売価格
期首製品棚卸高
期末製品棚卸高
変動製造原価
変動販売費
貢献利益5,000
固定製造原価
固定販管費
 直接全部
営業利益
損益分岐点販売額
安全余裕率(%)
経営レバレッジ係数

 

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