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2級工業簿記

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CVP分析---ツール

  ここでは直接原価計算の利益予測がしやすいという特性を生かしたCVP分析をやります。CVPの意味は、C(Cost-原価)、V(Volume-販売数量)、P(Profit-利益)、です。CVP分析を駆使すれば何円の利益を得るには製品を何個販売すればいいか簡単に知ることができます。

貢献利益率

  CVP分析計算の核となるのが、貢献利益です。これは製品1個の販売単価から変動製造原価と変動販売費を引いたものです。貢献利益とは製品が1個売れる度に得られる利益額というわけです。貢献利益を販売単価で割ったものを貢献利益率といいます。こっちは製品の販売単価の内、何割が利益になるか表した比率です。

  例えば、販売単価1000円、変動原価700円、変動販売費100円、だと貢献利益は200円(1000−700−100)、貢献利益率は20%(200÷1000×100)となります。
  以下ではこの貢献利益率を使って計算していきます。

損益分岐点・安全余裕率と目標利益

  損益分岐点というのは利益も損失も出ない売上高のことで、利益と損失の境界線とも言えます。損益分岐点売上高は、固定費総額÷貢献利益率(小数)、で求められます。販売単価1,000円、変動原価700円、変動販売費100円、固定費総額10万円とします。貢献利益率は0.2だったので、10万÷0.2、で損益分岐点売上高は50万円となります。貢献利益率0.2とは単価の5分の一が利益になることを意味しています。だから固定費の5倍の50万円が答えというわけです。
  一定額の利益を得られる売上高を計算したい場合は固定費総額に目標利益を足せば良いです。上記のデータだと目標利益が20万円なら(10万+20万)÷0.2、で150万円となります。販売個数を知りたいなら単価で割って1,500個となります。
  安全余裕率は売上高中の黒字額の割合で、この数値が高いほど赤字から遠いことになります。公式は…

(売上高−損益分岐点売上高)÷売上高
もしくは
(売上個数−損益分岐点売上個数)÷売上個数

  上記のデータで150万円の売上高を得ていると安全余裕率は、(150万−50万)÷150万、66.7%でとなります。

練習問題

  では、以下の問題を解いて回答を入力してみてください。全部、終わったら計算ボタンをクリック。

  1-販売単価円、変動原価円、変動販売費
固定費総額円、の場合、個販売したら利益は

  2-販売単価円、変動原価円、変動販売費
固定費総額円、の場合、円の利益を得る売上高は

  3-販売単価を円に値上げするが、変動原価を円、変動販売費を円、固定費総額を円、に増額して品質や宣伝を強化し、個販売したら利益は

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