

部門別原価計算とは?!
部門別原価計算でやるのは製造原価を求めることではなく、補助部門費の配賦です。補助部門というのは生産設備の保守にあたる保守管理部門や自家発電を行う動力部門など組立部門や切削部門といった製造部門を支援する部門です。原価計算を行うためにはこの補助部門で発生した費用を製造部門に配賦する必要があります。補助部門費を無視すれば、製品原価が安くなり過ぎてしまいます。そこで補助部門費を各製造部門に配賦し、その部門で製品原価に組み込むわけです。配賦法は2級では直接配賦法と一部相互配賦法をやります。
直接配賦法
以下のデータでは配賦すべき補助部門費が42,000と36,000。補助部門1には280人の作業員がいて、内140人が製造部門1、100人が製造部門2、40人が補助部門2のために働いています。このような内訳をサービス(用役)の提供状況なり消費具合として扱います。補助部門2では提供サービスの内、45%を製造部門1、35%を製造部門2、補助部門1が20%を消費しています。
補助部門費 | 製造部門1 | 製造部門2 | 補助部門1 | 補助部門2 | |
補助部門1 | 42,000 | 140人 | 100人 | 40人 | |
補助部門2 | 36,000 | 45% | 35% | 20% |
計算法ですが、直接配賦法では補助部門への配賦は無視します。そこでまず補助部門1の部門費を製造部門1、2へのサービス提供総量の240人で割ります。すると175となり、1人につき175配賦すればいいことが分かります。これを掛けていって製造部門1が24,500、2が17,500となります。次に補助部門2の部門費を製造部門1、2へのサービス提供総量の80で割ります。すると450となり、1%につき450配賦すればいいことが分かります。これを掛けていって製造部門1が20,250、2が15,750となります。
なお、補助部門費は自分から自分へは配賦しません。自家消費していても計算上無視します。
製造部門1 | 製造部門2 | |
補助部門1 | 24,500 | 17,500 |
補助部門2 | 20,250 | 15,750 |
一部相互配賦法
補助部門間のサービス提供を直接配賦法では、無視しましたが、一部考慮するのが一部相互配賦法です。直接配賦法では1回配賦して終了でしたが、一部相互配賦法は1次配賦と2次配賦に分けて考えます。
補助部門費 | 製造部門1 | 製造部門2 | 補助部門1 | 補助部門2 | |
補助部門1 | 42,000 | 140人 | 100人 | 40人 | |
補助部門2 | 36,000 | 45% | 35% | 20% |
1次配賦では補助部門を含めたサービス提供総量で割ります。補助部門1なら280で割って1人につき150配賦します。補助部門2では100で割って1%につき360配賦します。1次配賦額は以下のようになります。
1次配賦額 | 製造部門1 | 製造部門2 | 補助部門1 | 補助部門2 |
補助部門1 | 21,000 | 15,000 | 6,000 | |
補助部門2 | 16,200 | 12,600 | 7,200 |
次に他の補助部門から配賦を受けて新たに発生した補助部門費を製造部門に配賦し直します。この2次配賦は直接配賦法で行います。補助部門1への1次配賦額を製造部門1、2へのサービス提供総量の240人で割ります。すると30となり、1人につき30配賦すればいいことが分かります。これを掛けていって製造部門1が4,200、2が3,000となります。次に補助部門2への1次配賦額を製造部門1、2へのサービス提供総量の80で割ります。すると75となり、1%につき450配賦すればいいことが分かります。これを掛けていって製造部門1が3,375、2が2,625となり、2次配賦額は以下のようになります。
2次配賦額 | 製造部門1 | 製造部門2 |
補助部門1 | 4,200 | 3,000 |
補助部門2 | 3,375 | 2,625 |
1次配賦額と2次配賦額を足して完了です。
最終配賦額 | 製造部門1 | 製造部門2 |
補助部門1 | 25,200 | 18,000 |
補助部門2 | 19,575 | 15,225 |